そうだ、ボランティア、行こう。

名古屋リーマンの週末災害ボランティア

岡山県総社市にて、仕分けの週末ボランティア。

 

  

「私な、今まで有田焼とか備前焼とかな、ええお皿しか使うとらんかったんよ。ほんで雨が降ったじゃろ。みんなダメになってしもうてな。そのあとずっとパックのご飯食べよーたんよ。ほんでここでお茶碗もろうてな、ご飯作って食べたらな、普段そんなこと言わんのに、主人が『お茶碗で食べるご飯ほんまにおいしいな』ってなんぼでもおかわりするんよ。お茶碗のありがたみがはじめてわかったわ。ほんまにありがとうな。」

 

 

今回は、岡山県総社市で活動してきました。

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懐かしい街。二十歳のころ、深夜の国道180号をぶっ飛ばして運転してよく行きました。

  

当初は真備で活動しようとボランティアセンター(VC)に向かったのですが、アナウンスがあり、

「雨が降り、『今日くらい休もうか』と、ニーズを取り下げるお宅が多く出ました。現状、みなさんに現地に行っていただいたとしても、できることがありません。本当に申し訳ないのですが、お気をつけてお帰り下さい。明日以降も続きますので、その際はよろしくお願いいたします」とのこと。

 

ものすごく正直に言いますと、「・・・うーん、せっかく県外から時間とお金かけて来たのに、不完全燃焼やな。。」の、考えが、頭をよぎってしまいました。

 

その思いも間違いではない、そんなに出来た人間じゃないし、と、自分を正当化する一方で、それよりも強く思うのは、

被災者の皆さんは、ゴールの見えない長い戦いの中にいる。平日はお仕事されているわけだし、雨の土曜日くらいは休みたいよな。

そしてその思いを汲むことも、俯瞰で見ると、ボランティアのひとつの形だよな。ということ。

 

完全燃焼するためじゃなく、復興のために来たんだ。 

そのために、今日は休んで明日に備えよう、と身支度していると、

隣に座られていた方が「総社行きませんか?社協に知り合いがおって、ニーズがあるって。」

 

渡りに船。

総社市復興支援センターまで連れて行っていただきました。

 

(注:総社市復興支援センターは、現在、被災者の方の相談支援などに重点を置いた運営体制へと移行しています。市内のニーズも概ね解消されたため、現在は ①真備町への派遣 ②支援物資(フリーマーケット)の仕分け等 が主な活動内容です。さらに、被災現地での活動については、事前調整が必要です。総社に向かわれる場合はご注意ください)

 

 

その方は東日本や熊本を経験し、最近は毎週末倉敷を訪れているとのこと。

 

お話しした結論、「ボランティアを知る人同士じゃなく、知らない人とこそ、よく喋らなあかんね。」

 

事件が起きているのは、ブログでもFBでも、ボランティアが集まるゲストハウスでもなく、真備であり呉であり、西日本であり大阪であり北海道。

 

僕は現地へ行きます。ブログを書きます。読んでください。

 

ー 

 

総社市に到着。

 

今回は、総社市役所で行っている、支援物資(フリーマーケット)、その中でも食器類の仕分け作業にあたることに。

持ち込まれる食器を、色や形、用途が近いもの同士で並べます。その後地元の方々が自由に持っていかれる仕組み。

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キツい作業ですが、カラフルで種類が多く、楽しいです

 

この日、仮設住宅への入居が始まったばかり、ということもあり、フリーマーケットは昼から大盛況でした。 

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衣類から日用品まで網羅されている一方、足りないモノも多くあります

 

総社市への支援物資の受付など、詳細は下記URL参照ください↓ 

災害支援物資の受け入れについて

  

 

 

仕分けのお手伝いの特徴は、被災者の方と触れ合う機会が非常に多いということです。

「なに盛るのに使うんですか?」「カレー皿はこっちですよ!」「ご家族は何人いらっしゃるんですか?」なんてお話しながら、せっせと仕分け。

 

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サンマ入荷しました。楽しみながらね。

 

お子さんの靴を探しに、真備から来られた若いお母さん。

一緒に布団カバーを探してまわったお母さん。

新品の食器を集めてまわり、寄付して下さったお兄さん。

福岡から夜行バスでボランティアに来た大学生。

 

それぞれの思いを抱えながらフリーマーケットに来ています。

 

印象的だったのが、ご夫婦お二人で住まわれており、仮設住宅での暮らしが始まったばかりのお母さん。冒頭にも書きました。

  

「私な、今まで有田焼とか備前焼とかな、ええお皿しか使うとらんかったんよ。ほんで雨が降ったじゃろ。みんなダメになってしもうてな。そのあとずっとパックのご飯食べよーたんよ。ほんでここでお茶碗もろうてな、ご飯作って食べたらな、普段そんなこと言わんのに、主人が『お茶碗で食べるご飯ほんまにおいしいな』ってなんぼでもおかわりするんよ。お茶碗のありがたみがはじめてわかったわ。ほんまにありがとうな。」

  

僕が寄付したお茶碗でもなければ、手渡したのは昨日のボランティアの方。

その状況で感謝が起こるのは、本当に美しいことだと思う。

僕も、自分が渡したお皿で、明日の誰かが、そんなお話ができていて、それが繋がっていけばいいな、と思います。 

 

せっかくなので、お皿と記念撮影して帰りました。

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我ながら、なかなかいい顔してるぜ!

 

 

次の日は真備へ行きました。

数週間ぶりの真備は、多少キレイになっているものの、依然、先は長いと感じさせる風景でした。

 

またブログにおこします。読んで頂けると嬉しいです。